ジュリア・サマーコンサート

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2015.07.21

ジュリア・サマーコンサート

去る７月１１日土曜日１８時～
滋賀県米原市にて、ジュリアの２回目のピアノチャリティー（東北震災支援）コンサートが開催されました。

少し遠くでしたが、今回は都合よく私も聴衆に加わることができました。
会場にはとても素敵な季節の花が活けられていました。
グリーン系の紫陽花の中に、ブルー系のデルフィニウムが鏤められた初夏のアレンジメント。
白い花のアガパンサスとアンスリウムとダリア、その中に茶色い薔薇がところどころに添えられていて、全体に色味が抑えられた素晴らしくセンスよき涼しげなブーケにうっとりしていると、そこへブルーのドレスを纏った美しいジュリアが自作の＜♪青い鳥＞を奏で始め、コンサートの幕開けです。

希望と幸せを運ぶ青い鳥。
ジュリアが震災で傷ついた故郷の福島を思っている時に、日本列島を幸福の青い鳥が羽を広げて癒しのために飛び交って行く光景が浮かんで来たそうです。
その青い鳥が運んで来た幸せで日本を包んで欲しいという、彼女の祈りが込められた優しい曲です。
会場に来られた方おひとりおひとりが幸せに満たされることを、願いを込めて心を込めて奏でる美しいメロディーがこのコンサートの導入曲でした。

今回のプログラムは、彼女が９歳の時に召されたお母様の大好きだったショパンの麗しいメロディーが二曲＜♪即興曲No3＊夜想曲No20遺作＞が挿入された特別なプログラムです。
実は彼女にとってショパンはお母様の思い出そのもので、彼女自身が密かに封印していた作曲家だったそう・・・
でも、亡くなったお母様の年齢に達した時から色々な神様の癒しが与えられ、だんだん哀しみも徐々に解かれてショパンを奏でることが出来るようになったとのこと。
色々な哀しい思いは体験した者にしか分からないけれど、その哀しみが癒され人生の深みに加わると、それは更なる素晴らしい世界へ繋がる原動力になるもの・・・
彼女の奏でる麗しいショパンも、その事をそっと教えてくれます。
今回メインのガーシュインの＜♪ラプソディーインブルー＞は、休憩を挟んだ二幕の幕開けの曲です。
本来はオーケストラと合わせる曲を一台のピアノのみで弾きこなす編曲が施された難曲で大作です。
このコンサート前に体調を壊していたジュリアが、楽しいのか苦しいのか分からないと作曲者のガーシュインも感じながら弾いていた曲なのだそうですが、練習しながらその彼の気持ちがとてもよくわかったと言っていました。
大変さを微塵も感じさせない素晴らしい演奏に、拍手喝采です。
今回初演曲が二曲ありました。

＜♪Yuli・・Yula・・＞（ゆりゆら）。

人々をこの曲で癒したいと、強く願いながら作曲したそうです。
題名に深い意味はなく、ユリが付く二人の名前を語呂合わせしたものらしいのですが、何だかその曲名がしっくり馴染んでいて、面白味さえ私は感じています。
この曲は、言葉のないヴォカリースによる、娘ノユリとの二重唱です。
本当に聴く者の心深くに沁み入ってくる不思議な曲で、誰をも必ず癒しの世界へ誘ってくれるのを感じさせてくれます。
是非皆様にも体験して頂きたい世界です。
近い将来、イメージビデオをYouTubeにて流したいと思っていますので、どうぞご期待下さいませ。
もう一曲は、ノユリのダンスの加わる曲で神様への賛美曲＜♪You Raise Me Up＞です。

どんな困難な時でも神様が必ず助けて下さるという希望を歌い神様を賛美する美しいロルフ・ラヴランド作曲ブレンダン・グラハム作詞によるものです。
メロディーを聴けば、皆様もきっと何処かで聴いたことがあるとお思いになる、ご存知の方も多い名曲です。
勿論編曲はジュリアによるものです。

他にも素晴らしい曲を次々に演奏してくれましたが、最後は彼女の大好きなベートーヴェンの＜♪喜びの歌＞でした。
サンバ風にアレンジを加えた喜びの歌は、本当に会場で踊り出したくなるような歓喜に満ちたアレンジで、ベートーヴェン様が聴かれたらきっと喜んで下さるだろうと私は確信しています！！！
ジュリアは「ベートーヴェンさんゴメンナサイ！」なんておっしゃっていましたけどね（笑）
アンコール曲に、ジュリアが一番好きなブラジルの作曲家ヴィラ・ロボスによる＜♪道化師＞。
私は初めて聴いた曲でしたが、まるで曲芸でも見ているかのような指の動きを目で追えないほどの超高速演奏で、もうびっくりしてしまいました。
まるで数分間ジュリアが道化師のようでした！

それから本当に最後の曲は、有名な讃美歌で彼女による編曲の素晴らしい＜♪アメイジンググレイス＞。

余韻をいっぱいいっぱい残して、ジュリアの素晴らしいサマーチャリティーコンサートは無事終わりました。