暑い夏が少しずつ遠ざかり、庭に大好きな野の百合が開き始めました。

私が笹百合と並んで大好きな百合が、夏から秋にかけて咲くこの高砂百合です。鉄砲百合の原種だそうで、海を隔てた台湾が原産国だそうです。 数年前から京都でもあちこちで見かけるようになり、嬉しい限りです。こんなに大きな花を付けるのに、種は小さく薄く軽く驚きです！そんな風で飛べる種が、広い範囲で繁殖する理由です。しかし、種が芽を出してもすぐに花を咲かせるわけでなく、数年間地中で球根を育て、その球根が大きくなってから花を付けます。 我が家の小さな庭でもあちこちに種を飛ばして、色んなところから美しい花に遭遇出来る幸せをこの時季味わっています。

実は、小さな鉢の中で大きくなった球根を自分でも植え替えたりもしているのですが、そのことも忘れてしまう今日この頃ですから、予測不能な喜びを味わう訳です（笑）。 さて、今年は我が家の玄関先の鉢から大きな白百合が沢山咲いて、お客様たちをお出迎えです。まだまだ暑い日中の日射しの中でも、爽やかに涼し気に楚々と花を咲かせる野の百合たち。俯いて咲く花姿も私のお気に入りです。こんなに咲いていたら、きっとお客様たちも気付いて下さるはず。

それから、裏の日陰のプランターにも沢山蕾を付けてくれ、私の喜びも倍増です。これらの花は全て切って部屋に飾ります。

しばし、夏の終わりの我が家の庭は、特別に優しい涼やかで香りよき野百合が、毎年あちこちで咲いてくれます。娘ノユリも自分の花だと一番のお気に入りの花です。

＜聖書から～野のゆりを見なさい。栄華を極めたソロモンでさえこの花のひとつほども着飾ってはいなかった。神様はあなた方にこの花よりも目をかけていて下さっています。＞

２０１５．８．２０　　　　小出　麻由美