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2018.01.31

スノードロップ

今年の冬は殊の外寒く、例年は夏より冬の方がずっとまし!と思っている私ですが、さすがにこの厳冬には閉口です。

北の雪国でさえ、かなりの積雪で大変なことになっているようですが、大分生まれの私には京都より北に住むことは考えられないことです!
スキーもしたことはありませんし、またしてみたいと思ったこともありません。
関西に住んでいると、学校から授業の一環としてスキー場に出掛けることもあるようで、子供時代住んでなくて良かったと思うほどです。
とはいえ、水泳も大の苦手な私なのですけれどね・・・

ところで、今年はそんな寒い日々ですから、水やり以外で庭に出る事もあまりありません。
でも、時折チューリップの芽が気になって、温かいリビングの窓からちらりと庭を眺めたりはしています。
が、そこで今日初めて目にした小さな小さな白い花がひとつ。
そう、紛れもなくスノードロップの花です!!!

私は寒さも忘れて庭に飛び出て、しげしげと眺めて嬉しくてたまらなくなりました。
こんなに寒いのに、春は確実に近付いているのですね。
スノードロップは北国の花で、南国育ちの私には書物の中でしか見たことのない少女の頃の憧れの花でした。
初めて実物を見たのはこちらに来てからです。
まだ引っ越して来て間もない頃に、花好きのご近所の方から球根を頂いて嬉しくて直ぐに庭に植えました。
特に世話をすることもなく数年は可憐な花を付けていたのに、いつの間にか姿を消してしまった花なのでした。
昨年の秋、園芸店にて球根が目に留まり、懐かしくなって久々に五球ほど植え込んでみました。

まだまだ厳しい寒さで凍るような冷たい土から、どうしてこんな健気で清楚な花が頭を擡げて来るのかしら・・・
全く神様の創造のみわざの素晴らしさに驚くばかりです!

この花を見て思い出す方は、愛媛県の喜多川町で牧会をなさっておられる庭が薔薇の花で一杯のシオン教会の田端良恵先生です。
息子さんを5歳の時に病で亡くされ、深い悲しみの中からも確かな神様の励ましの御声を聞き、立ち上がられ、女性牧師の召しが与えられたというお方です。
そんな大きな哀しみを乗り越えられ、明るく楽しくユーモアたっぷりで自称サザエさんを名乗っておられますが、そのエレガントさは、女性をも虜にしてしまわれます。
不思議な神様の導きでお会いして以来、お電話でもつい長話をして、私にとって信仰の師としては勿論のこと、僭越ながら友人としても親しくお付き合いさせて頂いています。

先生のイメージからは大輪の華やかなる色合いの薔薇が重なりますが、じっくりとお話ししていると、寒さ厳しい雪原からも真っ直ぐに背筋を伸ばし俯いて清楚に花を付ける、このスノードロップが一番お似合いだと感じます。

初めてお会いして、お好きな花を伺った時に、薔薇だとお答えなさるものとばかり思っていた私に即座に「わたくしの一番好きな花は、雪の下からも健気に花を付ける小さなスノードロップなんですのよ!ご存知ですかしら?」

私は今まで沢山の女性たちにご自身の一番好きな花を訊ねていますが、スノードロップだとお答えになられた方は、先生ただおひとりです。

やはり、お好きな花はその方自身を映し出されるものと、そしてそれは紛れもない真実だと、つくづくと感じ入る私です。

2018.1.31     小出 麻由美

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