ブログ
Blog
2006.06.05
紫陽花、雨、真珠・・・
6月、雨の季節です。
嫌いな人も多いけど、私は、自分が生まれた月のせいか なんとなく好きな月です。
紫陽花、雨、真珠・・・
最近、お花屋さんに並ぶ紫陽花の種類の多さには驚きます。
花がピンクからグリーン、そして深いチェリーピンクへと変わっていく不思議なカメレオンという名の紫陽花、花びら<実は紫陽花の花びらに見える部分は萼なのですが>のまわりにギザギザのフリンジの入ったミセスクミコ、
本当に花火を思わせるスミダノハナビ、
ピラミッド形に咲いて葉が紅葉するカシワバアジサイ 等々。紫陽花は日本原産。18世紀末に中国へ渡り、ヨーロッパに持ち込まれ、品種改良されたものが再び日本に戻ってセイヨウアジサイやハイドランジアと呼ばれるようになりました。
梅雨の花が少ない時期に、色鮮やかな花が増えて嬉しい限りです。
が、私は、紫陽花は日本古来からある淡い色の大きな花の方が断然好きです。
でも、残念なことに最近では、殆どその種類を見かけなくなりました。紫陽花色といえば、淡くくすんだ水色とピンクの混じり合った微妙な色合いが私のイメージするところなのですが・・・
本当は、庭にそんな大きな紫陽花を植えて、雨の日はどこへも出掛けないで窓辺に座ってじっと眺めて過ごしたいのですけれどね。雨音を聞きながら・・・
雨音といえば、雨が落ちる所によって全く異なる音になるのをお気づきですか?当たり前のことですが。
私は結婚してしばらく高層ビルの中で暮らしたのですが、雨が降り出したことも気づかないことがしばしばで、それが悲しいことに思えたものです。
数年後、庭のある家に移り住んでとっても嬉しかったのが、雨の音を近くに感じられることでした。一番好きなのは葉っぱの上にパラパラと落ちる雨の音、そして、土の上に落ちる雨の音、屋根の上に落ちる雨の音・・・
福田平八郎が描いた<雨>という題名の繪は、昔の黒い瓦の上に 今、降り始めたばかりの雨粒のあとを数滴、描いただけの日本画。
初めて原画を目にした時、その静謐な画面から確かに雨音が聞こえてきて、足が釘付けになったことを覚えています。
一枚の繪から音を感じられるなんて、なんて素敵なことでしょう!
雨は真珠、北原白秋の詩ではないけれど、6月の誕生石が真珠のせいか、雨と真珠はなんだかぴったりきます。
嬉しいことに、私の一番好きな宝石も真珠です。
だから、勿論、婚約指輪も真珠。
真珠が一粒だけの細工をしていないシンプルなデザイン、それがなかなか無くて、ふたりで探したのも遠い思い出です。
宝石の中でも真珠だけが、なんの加工もしない唯一の自然のもの。そこに惹かれるのかもしれません。
それに誰が言ったのか、真珠は人魚が恋の痛手に流した涙とか・・・
なんともロマンティックな宝石!!!]
6月って素敵な月ですよ!
2006.6.5. 小出 麻由美