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2006.08.26
防空壕の中の一輪のハイビスカスと椿
終戦記念日の時期になると、戦争に関連した記事やテレビ番組の放映が多くなります。
戦争を知らない私たちの世代にそれはとても大切なことだと思います。
二度とあんな悲しい悲惨なことを繰り返さないためにも。
先日放映されていたテレビ番組に、沖縄の看護士を志していた少女たちの物語がありました。
卒業式を二日前に控えながらも親元から離れ戦地へ赴き、負傷した兵隊さん達を看護しなければならなくなった少女たちの過酷で辛く悲しい奮闘記が綴られた物語でした。
その中で印象的だったのが、卒業式を迎えられなかった少女の思いを察して、婦長が仕事を終えた少女たちを集めて、防空壕の中でセーラー服に着替えさせ、卒業式を行うシーン。
卒業証書の代わりは、婦長がそれぞれに一輪のハイビスカスを髪に飾ってあげて、その子に合ったコメントを贈ること。それぞれの深い深い思いが見事にたった一輪のハイビスカスの花に込められていました。
<人がこんなに醜く争っていても花は変わらずただ美しく咲きつづけている・・・>
そして、突然ふと想い出したこと。
私の通っていた高校は、風紀にとても厳しく、当時の私から見ればもうおじいさんのように思えた先生が、毎朝のように校門に立ってかなり厳しく髪型や服装のチェックをしており、生徒達に疎まれておりました。
幸いにも、私は、優等生ではなかったけれど品行方正だったので、その先生と個人的に関わることはありませんでしたが。
ある時、その先生が熱意を込めて語っていたこと。
「君たちは、本当のおしゃれを知っているのか?
私が今までに本当におしゃれだと思った女性は、戦時中に防空壕の中で、髪にたった一
輪の椿の花を挿していた女性だ。
本当に美しいと思った。こういうことが本当のおしゃれなんだ!」
それを聞いた時、とても感動したのですが、すっかり忘れてしまっていた話でした。
それにしても、こんな良い話をどうして忘れてしまっていたのか・・・
昨夜見たテレビ番組のおかげで、一輪のハイビスカスが一輪の椿を呼んでくれました。
2006.8.24 小出 麻由美
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