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2006.09.19
薫り高き一輪のカワラナデシコ
私はたいていの花は、八重咲きの方が好きなのですが、ナデシコ科の花は一重咲きの方が好きなようです。
つまり、カーネーションよりナデシコの方が好きだということです。
カワラナデシコ。秋の七草に数えられているのがこの種で、ヤマトナデシコともいわれています。
河原や山麓の草地などに生え、花も直径5センチくらいで、色鮮やかなピンクが秋草の中で一際美しい花です。
英名でピンクと呼ばれているのも頷けます。
私の一番好きなナデシコもこの種です。
イギリスのイラストレーター、S・M・バーカーが描いたフラワーフェアリーのナデシコの妖精は、その花びらの先を一生懸命はさみで切り刻むことに余念がない様子。
でも、その花の花びらの切れ込み具合を目にしたらその想像がぴったりきます。
思わず花の根もとに妖精が切り刻んだ後の花の屑を探してみたくなるほど。
さて、私のカワラナデシコの想い出。
本当は、ちょっと秘密にしておきたい気もするのですが・・・
結婚前、琵琶湖の畔を彼とドライブをした時のこと。
車から降りて美しい水辺をふたりで歩いていたら、草むらの中にたった一りんだけ、色鮮やかなピンクのナデシコが咲いていました。そのあまりの美しさに思わず摘み採って、彼にお願いして耳の傍の髪に付けて貰いました。
が、その花の薫り高いことと言ったら!
本当に驚いてしまいました。
甘いピンクの香りとしか形容のしようがないのですが、ナデシコの花に、こんな馥郁たる香りがあるなんて初めて知って大感激でした。
帰りの車の中で、ずっと私の耳元で香ってくれていました。
後にも先にもあんな香りのあるナデシコを知りません。後で植物事典を調べて、カワラナデシコだとわかりました。
もしかしたら、今頃あの水辺を散策したらもう一度出会えるでしょうか。
主人にもう一度お願いしてみましょうか・・・
そう、その時の彼、実は私の主人なのです。
・ ・・多分、彼はもう忘れてしまっているでしょうけれど。
2006.9.18 小出 麻由美
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