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2010.04.01
杏色の木瓜(ぼけ)
杏色の木瓜の花が大好きです!
実は我が夫君が一番好きな花は、木瓜なのだそうです!
<知らなかった~!!!>そのことを知ったのはつい数年前!
本当に好きなのかどうなのかちょっと訝しい気もしないでもないのですが・・・
とにかく、それを知って彼の誕生日に(三月の初めなので、ちょうど木瓜盆栽がお花屋さんの店先に並ぶ時季なのです)木瓜の小さな盆栽をプレゼントしたのですが、その鉢が今年は随分大きくなって花が満開で、嬉しい春の訪れです。(世話をするのは、勿論わたし!)
木瓜は杏の花に似た丸い花びらがとてもふくよかで、その色合いが濃淡の杏色で本当に美しい花です。
杏の花よりよっぽど杏っぽい花だと思うのは、私だけでしょうか?
だって、杏の花は淡い桃色で決して杏色ではありませんからね。
杏色とは、その実の色合いから命名されたもの。
それにしても、こんな美しい花咲く木に木瓜とは、どなたが名付けたのでしょうか?
何故なの?可哀想なこの名前!
* * *
杏色の木瓜は私にとって幼少期からとても印象の深い美しい花木です。
というのは、隣に住む花好きの伯母が、丹精込めて特別な形で育てていたものだからです。
その花木は、刺のある枝を上手く絡めながら、雪洞(ぼんぼり)のような形に仕上げられており、小さな私の背丈を優に抜いて、それは毎年見事に咲き誇っていました。
朱い色の木瓜も並べて植えられてあり、その二本は本当に見事な芸術作品のようでした。
よくご近所の方々がそれを愛でに、咲いている間中いらしていたように記憶しています。
最も、伯母の庭は四季を通じて花盛りで、気のいい伯母の居間にはいつも誰かしらお茶に立ち寄っておりましたが・・・(私がその一番の客人だった気もしますが…笑)
その伯母も90歳を超えて、今なお元気だと聞き嬉しく思っている私です。
花を愛し育てていると長生きするって本当のようですね。
もう随分伯母に会っていませんが、お元気なうちに一目会って、幼少期から花の美しさを沢山教えてくれた伯母に、心からお礼が言いたいと思っている私です。
今頃、伯母の庭にも杏色の木瓜が咲いているでしょうか・・・
2010.3.20 小出 麻由美