緑は日毎に深く、薔薇の季節の到来です。

どうやら、今年から一番好きな季節は薔薇の咲く頃と答えてしまいそうです。
以前は金木犀香りコスモス揺れる秋の初めと云っていましたが・・・

木香薔薇も散り、毎朝薔薇を摘みグラスに活けることが極上の幸せです。

好きな薔薇はイングリッシュローズで、フルーツ系の香りを持つものが多く、その香りに包まれていると至上の喜びを感じます！

そんな香りを持つ薔薇の中に、＜レディー・ヒリンドン＞という儚げで優しい杏色をした薔薇の咲き始めが、紅茶そのものの香りがすることに気付きました。

数年前から育てていたのに今まで気付かなかった何て、なんかとても損をした気持ちがするほど、紅茶の香りがして不思議です。
でも、その紅茶の香りは本当に咲き始めのほんの僅かな間なのでなかなか気付きにくいのも確かなのですが・・・
しかし、神様って本当に素敵なことを創造なさるものですね！
未だに驚くことが沢山です！

この薔薇は、蕾はとても小さいのに、開いたらまるで手のひらを広げたように大きくふんわりと咲き、その優雅さにも驚かされます。
しかし、このヒリンドン婦人ってどんな方だったのかしらね？

今年我が家の庭に迎えた薔薇は、＜バーガンディー・アイスバーグ＞という深いワインレッドで甘い美味しそうな香りを持ったものです。
大好きな同じ色のバーガンディーアイビーゼラニウムの傍に配置してお気に入りです。

しかし、何故アイスバーグ（雪山）なのか！？調べてみましたら、この花の原木となる花が白色だそうです。納得。
因みにバーガンディーとはアメリカのワインの名前だそうです。
最近よく洋服の色にも使われる馴染みのある綺麗な色名ですね。

イングリシュローズの中でもかなり好きなのは、アプリコットカラーの＜アブラハム・ダービー＞。

大輪で繰り返し咲き、そのうえこの上もないよき薔薇の香りを持つ優れもの！
挿し芽も簡単でこれからも我が家の庭に増えそうな薔薇です。
この名はアメリカのシュロップシャー州に始まった産業革命の先導者の一人だそうです。
それで、この薔薇が剛健で男性的なのかもしれませんね。
でも、豪華絢爛でこの上もなき優雅な貴婦人をも感じさせてくれますけれどね。

バレリーナの名を持つ＜ダーシー・バッセル＞。

こちらは花びらの数は少し少なめですが、深いワインレッドで繰り返し咲くバレリーナの如く優雅でありながらも強さを併せ持つお気に入りの薔薇。

憧れの女性＜マダム・ポンパドール＞の名を持つ薔薇は、ライラック色を帯びたピンクのまさにポンパドール夫人を彷彿とさせてくれる、優雅で気品と英知に満ちた出で立ちの華やかでとても美しい薔薇。

辛いことの多い人生だけど、少しでも薔薇色気分を味わえたらとても幸せに感じる今日この頃です。

今朝は日本中金環日食の話題で持ち切りでしたが、私にとっては庭の薔薇を眺める方がずっとエキサイト！です。
しばらくはそのエキサイト、薔薇色の日々を愉しめそうです。

２０１２・５．２１　　　小出　麻由美