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2012.09.23
一輪の彼岸花
今年我が家の庭に一輪だけ彼岸花が咲きました。
何故かしら?と不思議に思いながら、記憶をたどれば・・・
そうでした!以前ホームセンターで球根を見つけ庭に植え込んだのでした。
そのことすら忘れてしまうような哀しい年齢になってしまいました。
最近、本当に色んなことが忘却のかなたです。
主人も同年齢なのでふたりで面白おかしく過ごしていますが、人は忘れることを通してこの世とのしがらみを薄くしていくのだなあと思わされています。
そして、ますます天国への思いも強めて、多くの方々にイエス様の愛を伝えていきたいと願っているところです。
さて、彼岸花。
私はこんな朱色の花を好きになることはまずありませんが、郷愁をそそられるのか、この花が大好きです。
この花が群がり咲きみだれる庭を夢見ますが、狭い庭ではそうもいきませんので、兼ねてから咲かせたいと願って植えた球根から一輪だけでも咲くと本当に嬉しいものです。
もう今頃は黄金色に色付いた畠の傍に燃えるようにこの花がいっぱいなのかしら?
この花が一番お似合いの場所は黄金色の稲穂の傍だとは分かっているのですが、庭に一輪は本当に愛おしいものです。
私にいつも優しかった祖母を想い出します・・・
彼岸花は彼岸の頃に咲くからだけど、別名<蔓珠沙華>祖母はそう呼んでいてこちらの呼び名の方が好きです。が、最近は皆さんにすぐに通じないので残念です。
墓の傍に血のような色で葉もなく群がって咲くことで忌み嫌われている花のようですが、日本の風物詩に絶対欠かせない花だと私は思います。
鮮やかで朱い花なのに、何故か寂しく感じる秋の本格的な訪れを告げてくれる花。
<虫の音に囲まれつつ蔓珠沙華の花燃ゆ>
2012,9.20 小出 麻由美