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2013.05.12
木香薔薇に包まれて
今年の木香薔薇の季節に、初めて出会う特別な来客がありました。
私より少し年上の素敵な男性のそのお客様は、今の季節を感じさせてくれるお日様色だからと、偶然木香薔薇の花と同じ色の淡い黄色のワイシャツを着てお洒落に現れました。
我が家のこの季節のインテリアも木香薔薇に合わせて淡い黄色。
その中に溶け込むように、春の日射しのような笑顔の彼はマエストロ ボイコ(慕井湖)・ストヤーノフ氏。
そう、そのお客様とは、今我が家に娘としてお預かりしているピアニストの樹里亜(ジュリア)のお父様であります。
樹里亜のお父様は、現在新潟にお住まいですが急遽関西で仕事が入り、愛娘の樹里亜に会いに来られることとなり、私たち家族も思い掛けなく早くお会いする幸運に恵まれたという訳です。
彼はブルガリア生まれのブルガリア育ちで指揮者としてヨーロッパで活躍なさっておられましたが、ジュリアのお母様のピアニスト・赤津里佳子さんとコンサートで共演されたことがきっかけで出会い、結婚されてから日本人に帰化されました。
日本では東京フィルハーモニーの指揮者として活躍もなさっておられました。
出で立ちもマエストロという言葉がぴったりの素敵な方で、娘・野夕梨(のゆり)が周りの空気を全部包んでしまう雰囲気の持ち主と上手く表現していました。
我が家に迎えてからもすぐにピアノの前に座られて、数々のメロディーをまるで言葉を手繰るように即興で弾いて下さいました。
♪荒城の月もジャズ風に素敵にアレンジ!
中でも驚いたのは、あの童謡♪からすなぜなくの~を見事にジャズ風にアレンジなさって歌って下さったこと!
深いキリスト教の信仰も生活や音楽の中に浸透しており、世界を巡り歩いて数カ国語を操る知識豊かな興味深い話題は尽きず、愛に溢れた眼差しはまるで宣教師のようでもありました。
お父様は我が家をとても気に入って下さり、木香薔薇で彩られた我が家の庭を殊のほか喜んで下さいました。
そう、ブルガリアは薔薇の国ですものね!
一年で一番素敵な我が家の庭の黄色い花に包まれて、黄色いワイシャツで出会った素敵なマエストロ。
障害のある娘を育てる外出がままならぬ私に、神様は本当に色々な素敵な出会いをプレゼントして下さいます。
聖書 伝道の書 3章から
天が下のすべての事には季節があり、すべてのわざには時がある。
・・・神のなされることは皆その時にかなって美しい。
2013,4.28 小出 麻由美