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2010.08.23
夏の白ゆり
ゆりの中で最も好きな高砂ゆりが庭のあちこちで開き始め、暑い夏の日射しの中に優しく静かな清涼感を与えてくれます。
数年前に御近所の方から頂いた数本の苗から種がこぼれて、今では小さな庭でも数え切れぬほどの蕾があちこちに膨らんで、ゆり好きな私を幸せにしてくれます。
この野趣のある白ゆりは、楚々とした外見とは裏腹なとても強健で丈夫なすぐれもの。
そんなところもお気に入りのひとつです。
害虫も病気もなく、付けた蕾は必ずほっそりとした美しい花を俯き加減に咲かせてくれる。
毎年必ず数を増やしてくれ、それでいて他の植物たちを侵害しない・・・
香りも優しく葉もほっそりとして、茎も細く風に揺れなびく姿は正に古来から憧れの女性に例えられる花。それに倒れても必ず起き上がる強靭さ!
以前お話した絵本<ルピナスさん>で、主人公のルピナスさんと呼ばれるようになったマリーさんが、海辺の村に蒔き続けた花がルピナスの種ならば、私がこの日本の地に種を携えて蒔き続けるとしたら、やはりこの高砂ゆりに決まり!ですね!!!
そして私は<白ゆりさん>と呼ばれるようになる・・・なぁ~んてね!(笑)
でも、このゆりは私が種を蒔かなくても、風に乗ってお隣の庭にも随分進出してくれて喜ばれていますから、この調子でいくとこの地域一帯は白ゆりで一杯になるのもあながち夢ではなくなりそうです。
だと嬉しいですね!!!
作曲家クープランの<ゆりの花ひらく>というとても美しい曲があります。
こんなたくさんのゆりが咲き群れ風に揺れる姿を愛でながら、ゆっくり聴きたい美しい旋律です。
2010.8.16 小出 麻由美