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2007.01.27
朝奈ちゃん
朝奈ちゃん。
私が短大一回生の時に出会った友人の名前。
今ではそれほど珍しく感じることもないでしょうが、当時は殆ど女性の名前の最後は子か美でしたので、その名を聞いた時にはその響きの美しさに驚きすら感じ感激したものです。
私は一回生の一年間を短大の寮で過ごしました。
入寮してすぐに寮母さんに近くのキリスト教会の所在を訪ねたところ、「あら、ついさっきもそのことを尋ねた方がいらしたわよ。」とのこと。
誰ひとり知人のいない京都で、ましてやクリスチャンに出会うことなど殆どありませんから、その寮母さんの一言は私にとって希望の一筋の光のようでした。
私は大喜びで彼女の部屋番号をお伺いしていたら、「あら、確かあの方よ。」と玄関先にいた彼女を紹介して下さったのでした。
朝奈ちゃんは黒い大きな目をしたおかっぱ頭の似合う可愛らしい女性で、その名前のイメージ通りの素敵な人でした。
私たちはすぐに親しくなりました。
その直後、私は先に到着して荷物の整理を終えていた朝奈ちゃんのお部屋に招いてもらい、時間を忘れておしゃべりに花を咲かせたものです。まるでアンとダイアナ<赤毛のアン>のように。
その時いただいた、花柄の器の美味しい紅茶とクッキーのことは忘れられません。
朝奈ちゃんも綺麗なものが大好きで、素敵なカードやしおりを沢山集めており、嬉しそうに私にみんな広げて見せてくれました。そして、すぐにその中の大切なものを私に何枚かプレゼントもしてくれました。
その花のカードを胸に抱いて、私はどんなに希望と幸福感に満たされて自分の部屋へ戻ったことか・・・
今でも、私の聖書の中にはそれらのカードを青春の想い出と一緒に大切に挟み込んでいます。
それに朝奈ちゃんは無類の花好きでしたので、私たちが親しくならないはずがありませんでした。
私が、風邪で寝込んだ時や気分が滅入っている時に、本当にタイミングよく花を届けてくれる人でした。まるで恋人のように!
野に咲く曼珠沙華やあかまんまの花すらも彼女の手にかかると素敵な花材でした。
当時、私の花だと思っていたコスモスを川辺で見つけたからと、自転車を遠くまで走らせて運んで来てくれたり・・・
そうそう、リボンで飾ったコーラの瓶に褪めたピンクのヤナギランの花を一輪さして届けてくれたことも忘れられない想い出です。
ヤナギランの花を見たのも知ったのもそれが初めてでしたから。
朝奈ちゃんのご実家も花屋敷で、ご両親が丹誠込めて咲かせたアネモネの写真をいただいたことがあるのですが、後にも先にもあんなに沢山のアネモネのある庭を知りません。
いつも寮の三階と四階を行ったり来たりして、夜を徹して話し込んだこともしばしばでした。
まだ、親しい友人もいなかった短大の淡路島のフレッシュマンキャンプでは、二人で夜の海辺で星を数えながらずっとおしゃべりしたものです。
卒業後にそれぞれ結婚して遠く離れた時に、交わした美しい手紙の数々にどんなに喜びと慰めを受けたことか・・・
彼女も子供は私と同じで娘二人。<何と長女をクリスマスに出産しています。朝奈ちゃんらしい!。>
娘達が小さい頃は、何度も我が家で共に楽しく過ごしたものです。
今は、大阪に住んでいてすぐに会える距離なのですが、病に罹られた義理のお母様のお世話で大変な日々を過ごしています。でも、そんな中でも神様のお恵みの中で感謝して過ごしていると、先日お便りが届きました。
どんな時にも愚痴をこぼすことなく、前向きに生きる貴女が大好きです!
また、近い将来にアンとダイアナにもどって夜を徹しておしゃべりしましょうね。
朝奈ちゃん!
2007.1.14 小出 麻由美
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