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2012.09.15

胡蝶蘭

白い蝶が舞うように咲く、高貴な蘭の花、胡蝶蘭。
花枝が多いほど高価になる高嶺の花鉢。


胡蝶蘭1

幸いにも!?私はあまり興味をそそられない花ですが、この花がお好きな方でもなかなか自分では購入するのは躊躇うのではないかしら?
すごく長持ちをする花だけど、立派な花付きのよいものだと一万円は優に超えちゃいますからね。


私の周りで、かなりの胡蝶蘭好きな方は、二人だけ思い浮かびます。
ひとりはジュエリーデザイナーの友人。
もうひとりは主人の姉。
お好きなだけあって、お二人ともこの花がとてもお似合いで、この花のような高貴な雰囲気を醸し出されるセンスのよさを持ち合わせております。
胡蝶蘭の限りなく純白で凛とした佇まいは、花の女王の風格です。


何故、私はあまりこの花を好きではないのかしら?
花の形が単純すぎて、肉厚な花びらに繊細さを欠くからかしら?


胡蝶蘭3

私は温室育ちの高価な花より、薔薇は別として、野趣のある揺れる花びらを持った花たちの方が好き!


そんな私ですから、自分のために胡蝶蘭を買うことは生涯ないだろうと思っておりましたが・・・出逢ってしまったのです!素晴らしい彩をした胡蝶蘭に!!!
開き始めが大好きな杏色を帯びた微妙な黄色系の混じったピンクで、時が進むと紫を帯びてくすんだ淡いピンクに変化していく素晴らしい花色!


実は、一月前親友の滋賀県のお家を訪ねた時、友人が「わたし、自分で胡蝶蘭を買うことなんてまずないんだけれど、この色合いを見つけた時は思わず買ってしまったわ。」
と、彼女の素敵な窓辺に終わりかけの小さな二輪ほど残された胡蝶蘭を紹介してくれました。彼女と私の花の好みはほぼ同じなのです。
「もっともっとすごくいい色だったのよ!」と友人。
「残ったこの花だけでもどんなに綺麗だったか、それがわかるわよ。」と私。


そんな会話をしたところだったので、このくすんだピンクの胡蝶蘭の鉢を見た時、友人の窓辺にあった花は多分これと同じだったのだと、ひとりごちた私でした。
ありがたいことに、この胡蝶蘭はとても小振りなので、かなり安価だったのも魅力でした。
夏は切り花がすぐに傷んでしまうので、なかなか花を買う気分になれません。
でも、殆ど出掛けられない私には好きな花を飾ることが唯一の楽しみなので、切り花を買えずがっかりしていたところでしたから、こんな素敵な鉢花に出逢うと心躍ります。
二回ほど切り花を買うお値段で買えますからね。それに花期は切り花以上!


少しずつ少しずつ秋の気配の今日この頃。
褪めたピンクの色合いの花が、夏の疲れを癒してくれそうで胡蝶蘭の傍で幸せな私です。


胡蝶蘭2

2012.9.7    小出 麻由美

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