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2008.08.27
花のようなレースのドイリー
聖日礼拝の後、満面の笑顔で私のもとに走り寄って来て下さるひとりのご婦人がありました。
そして、思い掛けず手渡して下さった袋の中には、大好きな手編みのレースが入っておりました。
「心を込めて私が編みました。私を気遣って下さったのがとてもとても嬉しかったので!」と、彼女。
先日、義母の遺品を整理していて、そのご婦人にピッタリの雰囲気のお洋服があったので、着て頂けるかどうかもわからないまま差し上げたところだったのですが、思いの外喜んで下さり、こちらまで幸せな気持ちにさせていただいたところでした。
彼女と義母はそれほど面識もなかったのに、遠い所からお忙しい中、わざわざ葬儀に駆けつけて下さっておりました。
彼女とは礼拝でいつもお会いして親しくご挨拶する間柄ですが、私がレースを好きだとお話したことなぞありません。
「えーっ!こんなレース、わたし大好きです!でも、何でご存知なんですか?」と、私。
「アンティークがお好きなので、きっとこういうものがお好きだろうと思ったんです。」と、彼女。
そういえば、以前、わたしのブログを楽しみに見ているとおっしゃって下さったのを思い出しました。
彼女と初めて出会ったのは十数年前。
教会の夏期特別集会のために出掛けた、琵琶湖の見下ろせる美しい静養所にて。
その時出席していた、知人からの紹介で。
「貴女の絵のファンの方がいらしてるのよ。」と光栄な出会いでした。
初めて目にした彼女は、明るい笑顔の優しさ一杯あふれた方で、私の絵葉書が大好きでいつも沢山お使い下さっているとのこと。
そのお優しい眼差しの印象は、今も変わらないまま。
私の教会はタイの孤児院の支援をしているのですが、彼女はそこの子供の里親にもなっておられる心優しい方で、以前、私の主人とタイへ施設慰問のためご一緒させていただいたこともありました。
でも、その笑顔からは想像も出来ないご苦労をなさったとのこと。
離婚を経験され、今は彼女の天性の仕事と言っても過言でないような老人福祉のお仕事をなさっておられます。
彼女にお世話していただくご老人たちの嬉しそうな姿が、手に取るように想像出来る私です。
そんな優しい彼女が、私のために一針一針心を込めて編んで下さった生成のレースのドイリーはまるでひとつのお花のようです。
この細い糸で、こんなお花を編み上げるのにどんなに時間を費やされたのかは、一目瞭然です。
このレースのお花は彼女の愛情そのもののように美しい作品です。
大切に大切に使わせていただきますね。
義母もそんな貴女に遺品を託せて、とても喜んでくれることと思います。
2008.8.10 小出 麻由美
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