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2015.06.26
淡い色合いの紫陽花
<梅雨の庭に、大きな淡い色の沢山の紫陽花が雨に濡れて咲いていること>
それが昔から、私の夢のひとつでした。
それで、この家に越してばかりの頃、早速庭の片隅に淡い色の紫陽花を一株植えました。
そして、毎年雨の中の花を期待していましたが、どうしたことかなかなか蕾を付けてはくれません。
10年くらい葉ばかり紫陽花でした。
何故なのかしら?
紫陽花は剪定時期や剪定場所がとても重要らしいので、そのことを考慮しながら肥料やりもしていましたが、いつまでたっても大きくなるのは葉ばかりで花のない紫陽花なのでした。
花のない大きな紫陽花って、場所だけとる小さな庭にはただ邪魔なだけです。
実家の庭の大きな紫陽花は何も気遣うこともしていないのに、いつも大きな花をたわわに咲かせ、雨が降るたびに美しく色合いを変化させているというのに・・・
もう抜いてしまおうと何度も思い、思い直すこと数年間。
でも、夢を諦めきれずにそのままにしていたところ、数年前からぽつりぽつりと小さな花を付け始めてくれるようになりました。
だけど、絵になるほどの感じでもなく、葉の方が圧倒的に多い紫陽花で、もう諦めて秋に薔薇と植え替えようと決意したこの初夏、驚くほど素晴らしく沢山の蕾を溢れるように付けてくれるようになったではありませんか!
これよ!これ!
私が長年思い描いていた大きな紫陽花の咲く梅雨の庭は!
私の本気の計画、薔薇との植え替えに恐れをなしたのかしら?(笑)ね。
かれこれ20数年も経ってやっと夢が叶い、梅雨に淡い色合いの紫陽花が溢れるように咲いて、雨が降るたびに、その微妙な色合いを日々変えてくれる今年の6月。
本当に抜かなくて大正解でした!
理想の庭を創り出すのは、自分の力だけではどうしようもない神様との合作だから、忍耐が必要だと改めて思わされました。
花に安らぎを見出せるのは、その美しさは勿論のことだけど、そこには神様の息吹が感じられるから。
雨と紫陽花。
淡い紫陽花に降る雨はうすむらさき・・・
2015.6.20 小出 麻由美