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2015.10.23
ナンキンハゼ
紅葉の綺麗な樹木は大好きです。
トウカエデやカツラやハナミズキなど。中でもナンキンハゼは綺麗に色鮮やかに色付くし、冬の葉を落とした枝のしもとに白い実がくっつく様は一見雪の欠片に見えたりして風情ある風物詩になります。
以前から庭に一本は植えたいと思っていましたが、大きくなりすぎる木だからと諦めていました。
けれども、新しい街並みをお散歩していたら、何軒か敷地に素敵に植えている家もあり、剪定して行けばよいことに気付いた訳であります。
殊に夜のお散歩時、街灯に照らされたナンキンハゼの色付いた葉の美しいことと云ったら!
勿論木の姿もとても魅力です!
毎年夏の終わりの恒例の庭の樹木剪定時、造園屋さんに家の前のフォルトに大きくなって害虫に貪られつづけている月桂樹を伐って頂くことにしました。
その後に薔薇を植えようかしらと思案していましたが、夢だったナンキンハゼを植えることに決めました。
大きくなったらリビングからも眺められるし、丁度庭の外灯の背後になり、きっとこの時季は美しく色付いた紅葉を照らしてくれるはず。
多分道行く人々も喜んで下さるに違いありません!
ということで、木の苗を園芸店で探してみましたが、大きくなる木だからなかなか売ってないようです。
ならば、こんな時はネット販売を頼るに限ります。
検索したら、幾つか見つかりました!
直ぐに大きくなる木だから小さな苗を選んで注文しました。
お安い苗木で送料の方が倍以上の値段でした。
私の故郷大分からの苗木です。大切に育てますね。
ナンキンハゼには苦くて嬉しい思い出があります。
私が妊娠中交通事故に遭い、骨盤骨折で二ヶ月間は身動きが全く出来ないことがありました。
病室は味気なくて、窓が頭の後ろに位置しており外の景色を眺めることもままならぬ時、よく手鏡をかざして外を眺めたものでした。
季節が冬になって、冬枯れの木々の細い枝先に「あら!雪!」と思いきや、それは木の実だと付き添って頂いていた方に教えて貰い驚いたのを覚えています。
不思議で不思議で、早く動けるようになり外へ出て傍まで見に行きたいと思ったものです。
ほんのささやかなことでしたが、何だかとっても嬉しくてその白い実を眺めるのが大好きな日課でした。
病室の窓からは、ずっと続くナンキンハゼの大木の街路樹が見えていたのですね。
どんなに小さな自然の変化でも、身動きひとつ出来ない病人にとっては何だか大きな慰めになったものでした。
きっとこの小さなナンキンハゼも直ぐに大きくなって、紅く紅葉して散って、そして大好きなあの雪の欠片のような白い実を付け、冬を知らせてくれるようになるでしょう。
2015.10.15 小出 麻由美
素晴らしい話ですね〜
感動しました。
窓の外に見えるナンキンハゼが病室での心細い心の慰めですか、分かる気がします。
個人的には今まで入院したことないんですが、長期入院ともなると日常に変化が欲しいから今まで関心がなかった鳥や鳥のさえずり、草木の成長、変化にすら感動するかもね。
ナンキンハゼの育て方を検索しててこちらに訪問しましたが、ナンキンハゼを庭で育てるのはハードルが高そうなので街路樹で満足することに決めました。