大阪の梅田の地下街三番街へは、独身の頃仕事帰りによく立ち寄ったものでした。
京都と異なり大阪の繁華街は外へ出ることもない地下街が多く、雨天にも強い日射しにも困ることがないのが魅力です。

私が好きだったお店は、今は無き手染めレースの洋服専門店の＜ヴィオロン＞。
手染めレースのお洋服が若い頃から大好きで、よく通ったものでした。
私のウェディングドレスもそこで購入しました。
今は自分でシンプルにアレンジして紅茶で染めて、インテリアデコレーションにしています。

それから、今は無き大好きな喫茶店＜ココリコ＞。
そこで決まってレモンパイとミルクティーを頂いたものでした。
その喫茶店の設えは、カショニョールの版画がいっぱいの白い土壁風の壁で、白い籐の椅子と透明なガラステーブルのインテリアで統一されていた、南フランス風でした。
お洒落だったのは、テーブル毎に必ず生花の薔薇が一輪ずつ活けられていたこと！

大阪と言えば、＜ぼてじゅう＞のお好み焼きや＜グルメ＞の海老フライサンドウイッチも大好きで、こちらのお店は今でも健在で嬉しく思っています。
それで、その頃からあったフラワーショプ＜フェニックス＞もご健在！
当時そんなにお洒落な印象はなかったのですが、先日友人と出掛けてみましたら、それはそれは素敵なフラワーショップに変身していました！

私の好きな花が色ごとに分けられていて、まるでパリの街角にでも立っている錯覚を覚えてしまうほどではありませんか！
買い占めたくなるくらいの他のお店ではなかなか見つけられない、好みの花が一杯です。
でもお値段も高価で、このお花屋さんが家の近くになくてちょっと感謝です（笑）。
大阪から荷物両手に満員電車に乗って、更に生花を持ち帰る気分には到底なれませんものね。

それで、今年の店内のクリスマスデコレーションはシルヴァー一色に統一されており、その中から今まで見たことのない素敵な小さなリースを一つ選びました。
お店の名前＜フェニックス＞と名付けられている由縁か、当時からあった南洋植物の鉢物も店内の奥に数種類並べられてありました。
きっとオーナーが南国出身か、南洋植物がお好きなんでしょうね。

その時、一緒に行った友人が先日寝屋川の娘のコンサートにお招き頂いたからと、そのお店から後でとびきり素敵なブーケをプレゼントしてくれました。

兎に角そこで見た、深いモーヴカラーのトルコ桔梗の花に釘付けだった私でしたが、すでに友人はその花も選んでくれていたのでした。
シックなローズカラーの薔薇と併せたそのブーケには本当に感激です！
いつもいつも素敵なプレゼントをありがとう！

三番街の地下街を久々に歩くと、もう随分昔になってしまった若かりし頃の自分を思い出します。
２０１５．１２．７　　　　　小出　麻由美