今年の冬は暖冬でしたので、春はすぐに来たように感じましたが、なんだか空気がずっといつまでも冷たくて、なかなかポカポカ陽気な春にはあまり出合えてないような気がします。 世界はコロナウィルスのニュース一色で、春の陽気にはそぐわない事態ですし・・・

それでも、日本中の桜は美しく咲いて散り行きました。 我が家の小さな庭も例年通り美しい装いで、私を慰め楽しませてくれています。

先ず、大好きなお気に入りのムーンライトベイの淡いピンクの大輪八重椿が溢れるように咲いてくれました。 毎日花事落ちる花を眺めては寄せ集める作業も好きな私です。

小さな盆栽仕立ての八重桜も年々大きくなって、今年はリビングからもちょっとしたお花見を楽しめるくらいに花をつけてくれました。 残念ながら名前が分かりませんが、花より葉が先に出てくるので山桜の交配種でしょう。 遅咲きで長持ちもする華やかながらも野趣のあるお気に入りの桜です。

庭植えのパンジーやスミレ、サクラソウたちが影を潜めて、支那勿忘草が日毎に伸びて美しい空色の花を庭に鏤めてくれています。 ♪空の影を映す花の色よ～と美しい勿忘草を歌った歌の歌詞そのもので、うっとり眺められる空色の花は本当に美しい色です。

大好きなクリスマスローズたちを全てカットして、花瓶に生けたりリースを拵えたりと忙しくも楽しい時間を過ごしています。 こんなに長く春の庭を彩ってくれる重宝者はなかなかいないのではないかしら？

だんだんハナミズキの白い花が蝶のように羽を広げてきました。

そして、木香薔薇もどんどん淡い黄色が増えてきて、我が家のメインツリーの最盛期を迎えつつあります。 あ～あ、なんて麗しい春！ 日毎に緑が深くなって、春はどんどん過ぎて行きます。 寂しいようなもどかしい気持ちを感じながらも、私の一番好きな薔薇の蕾がどんどん膨らんでくる、一番幸せな春の中です。

一日も早く辛いこの事態が収束することを心より願いつつ・・・

２０２０．４．２２　　　　　小出　麻由美