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2012.02.26
ヒヤシンスの香り
この花にこの香りがなかったら、ここまでこの花を好きになれなかった・・・
そんな花がいくつかあるものです。
わたしにとってのそれらの花は、スズラン、クチナシ、ジンチョウゲ、スイセン、ジャスミン・・・そしてこのヒヤシンス!
今はまだ立春といえども冬の寒さが続く日々・・・
でも花屋さんの店先は、もうすでに春の花でいっぱい!
チューリップにスイトピー、ポピーにアネモネ・・・鉢植えはシネラリアにマーガレットやプリムラたち、そしてそれらの色とりどりの花の中に混じって一際よき香りを放つのがヒヤシンスの花!
何故だかこのヒヤシンスの鉢植えは、立派な花が付いているのに球根だけの時の値段とあまり変わらないので、私は毎年この花が確約された鉢ものを買っています。
そして室内で十分に花とその香りを楽しんだ後、庭に球根を下ろして、次の春から一回り小さく野趣を帯びた大好きな優しいヒヤシンスたちを眺めることにしています。
今年のヒヤシンスは<デレフトブルー>と名付けられた、薄紫の美しく大振りのもの。
このヒヤシンスは咲き進むと色がどんどん淡くブルーを帯びてきて、花の根元の膨らんだところは、譬えようもなく綺麗なコンポーズブルー系(緑がかった水色)に染められていきます。花がとても大きいので、咲き揃うと重くなり、支柱がなければすぐにしな垂れてしまいます。
でも、そうなれば切って透明なガラスの花瓶に着せ替えます。ヒヤシンスと透明なガラスの花瓶はとても相性がいいように思います。
凛としたクールな花の出で立ちが、特に透き通った冷たそうな氷を感じさせてくれる四角いガラスに、とてもお似合いな感じがするのです。
もう一種は、淡いピンクで<アンネマリー>と名付けられた小振りで八重咲の可愛いもの。
この鉢をラベルを見て買った時はまだ蕾が固くて、まさか八重咲きだなんて思いもしませんでしたが、花が開いて意外でした。
これはこれでとても可愛らしいけれど、やっぱりヒヤシンスは一重の方が好きですね。
大概の花は八重咲きの方が好きなのですけれどね・・・
最後に白いヒヤシンス。
この花を思い浮かべると、まず青に近い紫系の色合いが浮かんでくるのですが、ヒヤシンスの白って何だか特別な感じがしてとても魅かれるのは何故かしら?
ヒヤシンスも近年は改良が進み、毎年色んな種類に出会えます。
昨年末にもとびきり素敵な色の切り花のヒヤシンスをこのブログでもご紹介しましたが(2012.01. 慶春、)一期一会という感じで、なかなか同じ花色には出会えない花のひとつでもあります。
数年前に出会ったサーモンオレンジトラベンダー色の美しいヒヤシンスも忘れられませんが、あれ以来目にしたことがありません。
だから、せめて絵に残せたらと思い、心弾ませ筆を握ることの多い花でもあるのです。
・・・そう、傍で描いている間は、ずっと神秘的な優しい香りに包まれますからね。
2012.2.25 小出 麻由美