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2013.04.14
朱いアマリリス
先日不思議で素敵な花をプレゼントして頂きました。
朱いアマリリス。
花だけ見れば別に不思議でも何でもありませんが・・・
どうぞ根元の球根をご覧ください!
筒型の透明なケースに入れられている二つの花には、水も土もなく!球根の周りが綺麗な色の蝋できっちりと固められ、色鮮やかなリボンで飾られています。
ただそれだけなのに、次々とたくさんの蕾が開いて朱いアマリリスが咲き続けるのです!
!?一体どうしてこんなことが可能になるのか、不思議でたまりません!!!
もう、一月近く経つのに今でもまだ新しい美しい花姿です。
さて、こんな素敵なプレゼントを下さったのは、ご近所の友人のお母様。
咋年末、急遽倒れて簡単だと言われた脳の手術を何の心配もなく行ったものの、思いがけず事態が悪化し、一時は命も危ぶまれたほどの中からの回復です!
大阪市にお住まいで、術後初めてこちらに住む娘さんの友人を訪ねられるまでにお元気になられたとのこと。
嬉しい知らせに、是非とも我が家でお茶をとお誘いしたのですが、まだ知らない場所に出掛けられるほどのご気力はないとのこと。
お元気な頃から我が家の庭を見たいといつもおしゃって下さっていたのですが、お母様はお仕事もなさっていらしたので、なかなか実現できないままなのでした。
それなのに、私にお花をと友人がお母様が帰られた後に届けて下さったのです。
「母が、この朱いアマリリスは麻由美さんのイメージだって!私は麻由美さんにこんな色のイメージは全然ないんだけどね!」と明るく元気のいい友人がそう言いながら手渡してくれた華やかな花の入った包み。
確かに今まで生きてきて、こんな艶やかで朱い色のアマリリスが私に重なると言われたことは、一度もありませんけれどね!
多分、自分で買うことは絶対にない花色ですが、何だかとてもとても嬉しく思いました。
病ある方々にとっては、きっと元気が生まれる花を傍に置きたいはずですもの。
そんな花に私を重ねて頂いて、本当に光栄です。
術後間もなくにお母様から入院先のホテル特製のジュースを頂き(最近、病院とホテルがタイアップして美味しい入院食や売店、レストランが病院内に設置されているのです!)そのジュースの入った紙袋に、たどたどしい文字で愛溢れるお手紙を綴って頂きましたが、それらの文章は心優しく本当に私の宝物になり、切り抜いて綺麗な宝箱に納めてあります。
友人は今でも母と一緒に住めるものならそうしたい~と言います。彼女のおばあさまも大変素晴らしい方だったらしく、お母様が共に暮らし最後まで慈しんでおられる様子をよく聞いていていました。
私にとっては、それらの話は本当にうらやましい内容ばかりでした。
とにかく、病の中にある方々が元通りのお元気な姿になられることほど嬉しいことはありません!
この世にあっては、病や事故とは無縁ではいられないもの。
勿論それらの哀しみや辛さを通して培われる人間の深さ喜びは、替えがたいものもあるでしょうが、できるだけ健康で喜びの中で過ごしたいものです。
だから、せめてそんな時は不必要な心配はしないで、この朱いアマリリスのようにひとときだけでも、幸せいっぱいに咲いていたいものです。
2013.4.9 小出 麻由美