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2013.07.06
紫陽花の絵
紫陽花*憂欝な梅雨の季節もこの花の存在が、喜びをもたらしてくれます。
この花の名前の響きも漢字もとても美しく、自分の生まれた月の花でもあるせいか、とても好きな花のひとつです。
それに、ここ数年この花の新種は目まぐるしい勢いで発売されて把握できないほどです。
京都には<アジュール>という紫陽花だけを販売しているとても素敵なお花屋さんも出現していて驚きです!
私は京都に住んでいながら、その情報を得たのは大分に住む再従姉からでした。
まだ日本では紫陽花の季節には程遠い今年の早春、早速足を運んでみましたが、小さなパリの街角を彷彿とさせてくれるような瀟洒な店内は、輸入された美しい色んな種類の紫陽花の切り花で一杯でした。
紫陽花の花の中に埋もれて、素敵なアンティークの小物たちもお洒落に並べられています。
しかし、切り花のお値段は手頃とはいかないものばかりでした。
わたしは普段は興味のない造花をあまりにも良い感じだったので、それを一輪頂いて帰りました。こちらは格安でした。
アジュール・・・なんて素敵な響きかしら?
フランス語で海や空などの自然な青を意味する言葉だそうです。フランス語ってひとつひとつの単語が本当に美しいなあといつも感心してしまいます。
それに青の呼び方にそんな風な区別があるのもロマンティックですよね。
先日もフランス料理のお店で唐辛子のことを、アリサと呼ぶことを知り、娘たちと辛味というよりはお菓子の甘味を感じさせる言葉よねと、話したところです。
* * *
さて、わたしの夢のひとつが自分の庭に咲いた紫陽花を部屋の窓から眺めながら油絵で描くこと!
ついに今年その夢が実現しました!!!
娘のアメリカ人の友人ケイトレンが日本に遊びに来て帰る時に、わたしにプレゼントしてくれた紫陽花が年々大きく美しくなって、今年はバッチリ絵のモデルになってくれましたよ!
雨の合間の木漏れ日が紫陽花にチラチラ当たって煌めくようす。
紫陽花の花は立体感を出すのがとても難しく悪戦苦闘して描きました。
数年前に描いたものは鉢を並べて描いたあまり光を感じさせないものですが、自分ではお気に入りの一枚です。
譲って欲しいとのお言葉も頂きましたが、時間をかけて入念に描いた一枚で、毎年この季節の我が家のリビングにも必要なのでまだ手放せません。
他にも未完成の紫陽花が沢山あるので完成させていかなければと思っています。
私が今まで目にした絵で一番好きなのは、わたしの師*川辺浩画伯の紫陽花です。
群れ咲く雨上がりの紫陽花の園に光がキラキラ当たって、溜息がでるほど素晴らしい一枚です。少しでも師に近づける紫陽花を描けるようになりたいと日々研鑽しています。
師との出会いに心から感謝しています。
2013.6.30 小出 麻由美