コスモスが香りを持たないのは、
まだ、少女だから・・・　きのゆり

私が１０代の頃にこんな初々しい詩に出会い、とても感動したものでした。
あの頃コスモスの花も一番好きな花で、コスモスは私の花だと思っていましたから(笑)
あれから随分と時は流れて、今では色んな種類のコスモスが傑出されています。
でも、やっぱりコスモスはあの頃のままの野趣を帯びた儚げで優しく風に揺れ群れ咲く従来の花が一番コスモスらしくて好きです。

逆にこれらの河原などで自然に咲くコスモスは、最近はあまり見かけることが少なくなってしまい残念です。

と、言っても素敵なコスモスの出現には目を見張るものもあります！
数年前、大好きなアプリコットカラーのコスモスに一度だけ出会って育てて感激したものです。何故かそれからお花屋さんにお願いしても市場に出ていないようで、とても残念に思っていますが・・・
そして、今年は八重咲きの素晴らしいコスモスに出会えました！
しかも、ほのかに甘く優しい香りも漂い、香りを持たない少女のコスモスではなくなっていてちょっとびっくりです！

正直コスモスと云う名前はちょっと相応しくない気もしてしまいますが、でも微妙な色合いと数多い花びらの微妙さには感服です。
直ぐに三鉢買って寄せ植えにしました。

一寸優しげな小さなダリアのようにも思えます。

我が家の小さな庭には、野趣を帯びたコスモスを沢山植えられませんから、鉢の似合うこれらの八重咲きコスモスはとても嬉しいものです。
窓辺に飾ればほんのり優しい香りを秋風が運んでくれます。

このふくよかなコスモスは熟女といったところでしょうか・・・

２０１５．１０．１０　　　　　小出　麻由美