今年は、去る11月23日に私の教室のバレエの発表会が開催されました。
残念ながら変形性膝関節症＜華麗ではなく加齢からくる膝の軟骨がすり減る病です＞のため、私は参加出来ませんでした。
でも、愛する成人クラスの仲間のオーロラ姫たちの踊りを観ることができ、とても楽しませて戴きました。
日頃、共にレッスンしている仲間たちが美しいチュチュを身に纏い、ライトを浴びて一生懸命に踊りきる姿には感銘を受けます。
大人になってからバレエを始め、トウシューズで踊ることはどんなに大変なことなのか、体験した者でなければわかりません。
振り付けを正確に覚えることも困難なのですが、痩せにくくなった身体をスリムに保つことの大変さは若い頃には思いもしない難関なのです！
私はあと数年は発表会を体験できると楽しみにしていたのですが、思ったより早く膝を痛めてしまいとても残念です。
それでも、まだレッスンには通えるので細く長く大好きなバレエを続けられるように、身体を鍛えていきたいと思っています。
こんな楽しみのひとつが出来なくなることでも、当初かなり失意に落ち込んでしまったのですから、プロの方が引退なさる時の決意は相当の覚悟がおありなんだろうなあ～と思わされています。

さて、今年から潔く諦めた舞台。
それならば、仲間の皆を少しでも労いたいと思い、ささやかな楽屋見舞をすることに。

いろいろと考えた末、クリスマスも近いことから、それぞれの方々に合った私のクリスマスカードを贈ることに。
今まで私が制作した数あるクリスマスカードの中から、ひとりひとりのイメージに合わせてチョイス。
そのカードに合わせて、きらきら光る雪の結晶のオーナメントと綺麗にコーティングされた小さなチョコも添えて。

幼い頃からバレエを習い先生の経験もある成人クラスの中では、先生級の姉御肌のAさんにはゴールドのオーナメントに合わせて、黄色い＜ムーンライトローズ＞のカードを。

＜クリスマスカード　ムーンライトローズ＞

50歳前でバレエの魅力を初めて知り虜になってしまった、パン教室を主宰するお料理上手の優しいFさんには、野趣を感じさせる茶色を帯びた深い赤の＜サルビア＞にブラウンゴールドのオーナメントを添えて。

＜クリスマスカード　サルビア＞

見た目はとても若々しく3人の子供のお母様とはとても見えないUさん、愛称チェリーちゃんにはやっぱり赤い＜ポインセチア＞のカードにレッドのオーナメントを添えて。

＜クリスマスカード　ポインセチア＞

成人クラスの中ではぐんとお若く私と同じ夜のレッスンクラスでご一緒している、がんばり屋さんで溌剌とさわやかなYさんには清楚な＜ホワイトクリスマスローズ＞にシルヴァーのオーナメントを添えて。

＜クリスマスカード　ホワイトクリスマスローズ＞

いつもニコニコ優しい笑顔のOさんは、ご両親の介護をしながらも愚痴も零さず明るく温かく教室を和ませてくれます。そんな彼女には水色の＜デルフィニウム＞のブーケに水色のオーナメント。

＜クリスマスカード　デルフィニウム＞

そんな素敵なオーロラ姫たち5人に私と娘野夕梨からの小さなメッセージを添えてそれらのカードをお渡ししたのですが・・・
実は後でとても面白いエピソードを聞きました。
カードは透明の袋に絵柄と雪の結晶のオーナメントとチョコを見えるように配置し、裏に小さなそれぞれの方の名前を記したメッセージカードを入れておいたのですが、どうやらそれに気付かなかったらしく、果たしてどうやってそのカードを選んでいくかと、暫くその順番にかなりの時間を費やしたのだそうです！？
優しい皆さんは我先にという気持ちが全くないので、それぞれが遠慮しながら他の方が好きそうなカードの絵柄を考慮しながら年降順に選び終えたというのですが、手元で開封しようとした時にそれぞれの名前が判明！
楽屋で大爆笑しながらそれぞれのカードは宛名先の手元に収まったということなのです。
しかも、わたしが選んでいたものが皆欲しかったらしいのですが、自分の欲しいものと異なるものを選んでいたらしいのです！？
何だか美しい話で感動してしまいました。
バレエ教室がとても愛にあふれて開催されているのは、素晴らしい先生がいらっしゃるからだけでなく、そんなお優しい皆さんの集まりで成り立っているからなのですね！！！
そんなエピソードを聞き、小さな宛名書きを申し訳なく思ったと同時に、皆をしばし楽しませたことに大満足した私でした。
でも、その中にもし私がいたとしたら、きっと一番先に私好みの花のカードを手にしてしまったのでは！？と、苦笑いです。（イナクテヨカッタ！ホッ）

オーロラ姫になれなかった今年の発表会でしたが、優しくよき仲間に恵まれていることを改めて感じ幸せを思ったのでした。

２０１０．１２．５　　　　　　小出麻由美