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2014.12.15

鈴蘭に囲まれて

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好きな花は?と問われると、「薔薇、百合、菫、青い花、そして俯いて咲く花」と答えることにしている私です。
その俯いて咲く花の中でも大好きなのが鈴蘭です。
この花は南国育ちの私には、幼い頃には決して目にすることの出来なかった憧れの遠い北国の花でした。
小さな鈴を鳴らして幸福を分け与えてくれるような可憐な出で立ちで、香りはたおやかな他に似た芳香は見出せない愛すべき花。
フランス、パリではミュゲ祭と言われる5月1日。
その日は人々が手に手に鈴蘭のブーケを持って人々と贈り合い、幸福を捧げるのだとか。

私はそんな憧れのパリ祭には参加できそうもないので、私の家の二階の小さなパウダールームをミュゲ室にすることに(笑)

そう、全て鈴蘭の花で彩るのです。
壁に小さな鈴蘭の絵の額を並べました。

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中でも10代の少女の頃に、チョコレートの箱の中に入っていたものを集めていた花の妖精のカードは私にとってプレミアム物です。
大好きな鈴蘭の妖精が鈴蘭とおしゃべりしているような一シーンは、あの頃本当に私を夢の世界に誘ってくれましたっけ。

西洋のアンティークカードには、鈴蘭の花が描かれたエンボスタイプの素敵なものが本当に沢山ありますが、こちら価格もなかなか高価です。
これこそプレミアム商品ですね。

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イースターの季節に咲く花なので、西欧ではイースターカードの主役の花に選ばれるようで嬉しいことです。

さて、実は鈴蘭の商品って沢山あるように思いますが、意外とあまりないのです。
時折素敵なブローチなどが、アンティークショップで見つかりますが、価格と見合わせて蒐集する私です。
中でも象牙で彫られた繊細な鈴蘭のブーケは一番のお気に入りです。

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私は、花のブローチが大好きなのですが、揺れる形の大きめのピアスをよく付けるので、それに合わせると、ちょっと使い方が難しく眺める事の方が多くなってしまいます。
だから、この象牙の鈴蘭は小さな額に飾ってみました。
なかなか自分でもよいアイデアに感じ、とても気に入っています。

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そして、他のブローチはガラスのケースに収めていつでも目にできるようにしています。
スイス製のアンティークのものや、北海道を旅した時に島のお土産屋さんで見つけたクジラの骨で彫られたもの、それから七宝焼きの珍しいものなどです。
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それから、私が所有するガラスで最も好きなものが、百年前のラリックの鈴蘭を彫刻した花瓶です。多分これは美術館に入れる代物だと思います。

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本当に四面に彫られた鈴蘭の美しい形の職人技には、溜息が出るほどです。

小さな香水瓶は現代のラリックの品ですが、1931年作<クレールホンテーヌ>と名付けられたリメイクもので、蓋の部分が繊細な鈴蘭の花そのものになっていて、本当に優美です。
ラリックのガラスは透明度が命だそうで、光の透過や反射を巧みに繰り光の美しさをガラスの輝きに置き換えたのだとか。
だから、この瓶には鈴蘭の花の香りの香水しか入れたくないですね。

鈴蘭の花の香りのする香水と言えば、クリスチャンディオールの<ディオリッシモ>で、私の大好きな香りのひとつです。

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主人の母も鈴蘭の花と香りが大好きで、生前私にこのディオリッシモをプレゼントしてくれました。
が、なかなかふんだんには使えません・・・
大切な思い出の香りですから。

あと、両親が北海道へ旅した時のお土産にと、本物の鈴蘭の花を樹脂の中に封じ込めた髪留めや、友人が探してくれたミニグラスにも小さく鈴蘭が描かれています。

古びたサシェもほのかに鈴蘭の香りがします。

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アンティークタイルの鈴蘭の絵は、とても私のお気に入りです。

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これまでこんな素敵なタイル絵には、これ一枚しか会ったことがありません!
ご近所でお馴染みので、とても親切なンティークショップ・トシアンティークにて見つけました。

油絵を飾りたくて、沢山の鈴蘭を花瓶に活けて、幸せな香りに包まれながら、一気に描いてみました。
如何でしょう?

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鈴蘭の油絵ってあまり目になさらないでしょう?

そう、ここは、私の小さな小さなパウダールーム。
パリには行けないけど、私の憧れのミュゲ祭の部屋なのです。
2014.11.26     小出 麻由美

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